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統 帥 要 領


前  文

  統率の要諦は、人事にあり。その心を制する事なり。欲心あれば、その欲するところを、向上心あれば、その意欲するところを、功名心あれば、その機会を、名誉心あれば、その誇るところを、信心あれば、その信じるところを、勇猛心あれば、その発揮するところを、自負心あれば、自負するところを、自制心あれば、その意志を、畏怖、畏敬心あれば、その畏怖、畏敬するところを、恐怖心あれば、恐れるところを、義侠心あれば、その感ずるところを、哀悼心あれば、その哀しむところを、愛国心あれば、その国を、忠誠心あれば、その奉ずるところを、喜ぶ心あれば、その喜ぶところを、怒る心あれば、怒りを、悩む心あれば、悩みを、楽しむ心あれば、その楽しみを、志す心あれば、その志すところを、愛する心あれば、その愛するところを満たし、かつ報いた後、良心をもって、これを治めれば、人、自ずから動く。 故に、よく、人を統御する者は、人を使うにあらず、人を動かすものである。さすれば、人は、人の意志によって動かされるのではなく、自らの意志によって動くのである。
 人間は、自然の法則に従いながら、それを不自然とは感じない。あたりまえな事だ。統率とは、それに従う者が、それをあたりまえな事と感じた時、自然に治まるのだ。


統師要領
1.組織は、生き物である事を知れ。
2.人は、自分を認めぬ者の下には居られない。又、人は、自分を信じぬ者の上には立てない。
3.逃げるな!ただ、実行あるのみ。前進あるのみ。
4.常に、三手先まで読め。
5.やるからには、人の思惑にとらわれず、勝つ為の作戦を立て、成功する為の計画をたてよ。
6.耳をふさぐな、目をとじるな、声をだせ。耳をふさげば、警鐘が聞こえぬ、目をとじれば、危機が見えず、声を出さねば、恐怖に負ける。
7.自らの意に従えようとするな、課長は、課の、部長は、部の、社長は、社の重心に位置せよ。
  組織には重心がある。
8.耳をすませ、社員の声がきこえる.会社が話しかけてくる。
9.全体の心を、自分の心とせよ。全体の痛みを、自分の痛みとし、全体の哀しみを、自分の哀しみとせよ。組識が痛んだ時、痛みを感じ、組織が笑う時、自分も笑い、組織が怒る時、自分も怒り、組織が泣く時、自分も泣け。
10.社員の心を、自分の心とせよ。
11.会社、国家、民衆には、心があり、感情があり、意志があり、思惑があり、信念があり、個性があり、性格がある。
12.組織の均衡は、力の均衡である。信頼と反発、緊張と遊び、個人と全体、競争と協同、引力と斥力、力とカの均衡が、組織を維持する。個々の力が消滅すれば、均衡も消戒する。
13.明確に罰し、後にしこりを残すな。
14.理想を示し、現実で治めよ。
15.忌むべきは、人事の滞留、憂うべきは政策の硬直。
16.人事は非情、統御は心。評価に逡巡するな。情けは、日頃の行いでかけろ。情実に囚われない人事を行うからこそ、行いに情けを掛けることができる。
17.能力は報酬、適性は配置、意欲は機会で評価せよ。
18.内に秘めた力を、外に放出する時、勢いが生じる。
19.力は、内から発酵するもの。人、勝利に酔い、成功に酔い、そして希望に燃えた時、勢いが生じる。
20.無理にまとめようとするな。勢いにまかせ、進むべき方向を示し、流れを整え、氾濫や、放逸、逸脱をふせげ。人を見ろ、時を待て。
21.決めた事は必ず実行。時間約束厳守。
22.役割、分担を明確に。かかえこむな。
23.勢いはカ。それを活かす為には、装置が必要だ。火を手でつかむ事はできず、黄河の流れを体で止める事はできない。奔流にさからうな!
24.勢いは、一人では作れない。勢いを作るのは、天の時、地の利、人の和だ。うぬぼれるな。遠くを見ろ。
25.時を見よ。地形を流め、人心を忘れるな!勢いに消長あり。
26.放出された勢いは止められない。勢いを整えるのは、放出される以前だ。
27.人は、自分が原因で、全体が悪くなっているとは認めがたい事だ。自分が、勢いをさまたげていないか、注意しよう。
28.人を許すのは、確かにむずかしい。しかし、それ以上にむずかしいのは、自分を許す事だ。自分ばかりを責めるな!
29.最大の味方を、最大の敵とするな! 
30.混乱にまきこまれても、混乱するな!
31.忍耐は、勢いの源泉なり、決断は、勢いに方向をあたえる。
32.統御は、形と勢いなり。計画に力あり、組織にカあり、手続きにカあり、規律にカあり。
33.組織は、その心気力と肉体が調和した時、最大の力を発揮する。
34.統率の極意は、演出と演技なり。
35.人は、理性で考え、感情で決断する。
36.人は、パンをよこせと叛逆もすれば、又、大義の為に殉じもする.苦労を分ちあえても、栄華をともにする事は、むずかしい。
37.信、定まらぬうちに罰すれば、統率できず。信、定まりて罰せざれば統御できず。信賞必罰。
38.信念をもて。ただ、ただ、信じさせよ。信じられるのかと聞かれたら、信じるのだと答えよ。
39.統率の妙は、自分よりすぐれた人材を、いかに統制するかであり.経営者が、自分が一番すぐれていると誇ったり、人材がないと嘆くのは、自らの不明を喧伝するようなものである。
40.あきらめるな、何事とも、挽回のチャンスはある。予防の処置も大切だが、試練は、その時に来る。
  そして、最後に問われるのは、事後の処置である。冷静さをはやくとりもどした者が、最後には勝つ、いつまでも、くよくよするな!
41.なによりも、やりはじめたら、結果を考えず、最後までやり抜く事、結果を出す事、仕事は泣きながらおぽえるものだ。
42.すぐれた統率者は、存在するだけで、全体が調和し、自然におさまるものだ。
43.勝ち方を教え、勝つ自信をもたせ、勝つ喜びを味あわせろ。故に、勝てぬいくさはするな、戦略上、無意味な作戦はたてるな。常に一つ上の限界にいどませ、一つ上の敵をたたけ!無理はするな。
  最初から大勝をねらわず、まず勝て。
44.権限なきところに、統御なし。権力なきところに、統率なし、権威なきところに統制なし。
45.人は、言葉に畏服するのではなく、姿に畏服するのである。
46.大衆の心は、海のようなもの、時々、刻々、その相を変える海を見るように大衆を見よ。喜びを忘れるな、楽しみを忘れるな。悲しみを忘れるな。怒りを忘れるな。変わりゆく姿を楽しむ心のゆとりをもて。
47.最初に教育があり、教えた後でしかれ。評価は、基準にのっとり、わかりやすく、明確に。信頼すれでも期待せず。人として信じる事と評価は別、私情、私心を去れ。
48.生きるという事は、気魄なり。我と我身を研ぎすまし、自らの時代を切り拓け。小細工をろうする前に、誠を尽せ。逆境こそ人をきたえ、危機が、会社を成長させる。坐して死をまつくらいなら進んで自らの運命を切り拓け。
49.会議を効率化するとは、話し合うべき時に、話し合うべき人が、話し合うべき事を話し合う事である。話し合う必要のない時に、話し合う必要のない人が、話し合う必要のない事を話し合う事を無駄という。また迅速な意志決定とは、決めるべき時に、決めるべき人が、決めるべき事を決める事である。決める必要のない時に、決める必要のない人間が、決める必要のない事を決める事を過ちという。
時間を浪費する者が、時間が足りないと言うのは、お門違いである。
50.組織は、形で動く、乱れは形によって整え、組織を統御するためには、一つの形を共有させよ。






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