経済と陰陽



太極は本源であり、東西も南北も取り込み、右も左も飲み込んでしまう。


市場を動かす力は、市場を構成する部門の資金の過不足である。資金の過不足を生み出すのは、部門間の資金移動である。
資金の過不足は、市場に陰陽をもたらす。

市場の内部を構成する部門は、財政、法人、家計の三つの部門からなる。そして、損益取引を主とした短期市場と貸借取引を主とした長期市場の二つの空間を持つ。短期市場と長期市場は、表裏の関係にある。

国内の損益市場は、海外部門との資金の過不足を生み出す。また、個々の部門の貸し借りは、金融市場を生じさせる。金融市場には、貸借市場と資本市場がある。

市場における資金の移動は、売買取引と貸借取引によっておこる。
個々の売買取引には、売り手と買い手がおり、一つひとつの取引は、売り手と買い手がいて、双方向同量の働きがさあり、一つひとつの取引は、完結し、独立し、閉じている。貸借取引も貸し手と借り手がいて双方向同量の働きがあり、一つひとつの取引は、完結し、独立し、閉じている。故に、市場取引の総和はゼロになるように設定されている。

市場の経済的価値の総和がゼロで均衡するためには、陰があれば必ず陽が生じ、陽が生じれば必ず陰が生じる。全てが陰になる事も全てが陽になる事もない。

ただ国内市場の短期市場において部門が全て陰になったり、陽になる場合は、海外部門が逆の反応を示す事によって均衡させる。
また、長期市場おいては、金融市場によって均衡する。

ただしその場合でも海外、財政、企業、家計全てが陽になる事も陰になる事もない。

損益市場の卦
海外
財政
企業
家計

貸借市場の卦
金融
財政
企業
家計

国内の損益市場の卦と貸借市場の卦を組み合わせる事で、その年の景気の卦は表される。

例えば財政が資金不足主体になる形は、海外、財政、企業、家計全てが陰になる卦を除いて七通りある。逆に財政が陽、即ち、資金余剰主体となる卦も七通りある。

国内経済の卦は、財政を天とし、企業を地とし、家計を人とする。


海外 損益
フロー
 経常収支 財政
企業
家計
金融 貸借
ストック
 資本収支 財政
企業
家計


市場が陰の時、財政は陽に、市場が陽の時、財政は、陰になるように導く。

資本は、陰。収支は陽。






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