石油・石炭業界の卦


石油業界の卦を観てみる。

経済を見るうえで、今日では、貨幣価値を基準として見る傾向が強い。
しかし、お金は影である。本来、名である。
経済の実体は、人と物にある。
人と物から、経済の基礎を見ておく必要がある。

経済の実体は、人と物にある。
物には、生産量、在庫量、輸入量、輸出量、出荷量、消費量、生産設備、土地等がある。
設備、土地などがある。
人には、人口、社員数、平均年齢などがある。
これらを組み合わせて、実態を先ず把握しておく必要がある。

物は、地を表し、人は人を表す。天は金に象徴される。
故に、上爻に金を中爻に人的事象を下爻に物的事象を配する。

例えば、上爻に売上高の増減、中爻に、スタンドの増減、下爻に、販売数量の増減を設定する。
なぜ、増減に基づくのかというと絶対数では、陰陽を判定することが困難だからである。

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
収益(一兆円) 21 21 17 16 20 19 19
給油所数全国合計 44057 42090 40357 38777 37743 36349 34706
販売数量 219 208 194 197 193 199 193

2008 2009 2010 2011 2012 2013
収益増減
給油所数全国合計
販売数量増減

販売数量は、一時的に持ち直す事はあっても基本的には低下傾向にある中、全国の給油所数は継続的に減少している。売り上げは、一定せずに乱高下する傾向があり、売上だけを見ても石油業界の実体は解明できないと思われる。
全体的な基調は陰が多く、縮小均衡期に入っていることがうかがえる。

全体は、部分を統制し、部分は全体を構成している。
企業業績は、市場全体の動向に制約をされ、市場全体は、企業活動によって形成される。
市場は、不変的に拡大、成長し続けるわけではない。
市場全体が、拡大、収縮を繰り返す事によって、市場を構成する部分は、創生、発展、成熟、停滞、衰退、再生と変態していく。
市場は産業の拡大成長によって飽和状態に陥り、ある時点を境に縮小していく。
拡大期の市場の状況と縮小期の市場の状況は違う。当然、とるべき施策も変えなければならない。なんでもかんでも規制を緩和しろというのは、暴論である。ただ、拡大期に課す規制と縮小期に課す規制は、違うのが当たり前なのである。
市場が飽和状態に陥るまでが拡大成長期で、飽和状態になった後は、成熟、停滞、衰退期となる。成長が正しくて成熟、衰退は悪いと決めつけたら適切な施策を講じる事ができなくなる。成長、成熟、停滞、衰退というのは、一つの局面を示しているのであってその時その時に適切な施策をとれば問題ではないのである。
市場が飽和状態に陥ったら即、停滞衰退するかとは限らない。市場が縮小する事が悪いというのでもない。
ただ、市場の状態に応じて個々の企業の収益構造や市場の仕組みを変化させないと産業は破綻してしまう。それが問題なのである。
病気を治したかったら、病気と向き合い、症状を分析し、診断をしてから処方を決めるべきなのである。

絶え間なく、技術革新、新規ばかりに狙いを定めていると市場を土台から切り崩してしまう。市場の重要な役割は、必要な物を、必要な時に、必要なだけ生産し、それを働きに応じて分配することにある。
必要とするものは、新しい物ばかりではない。中には使えば使うほど愛着がわく物もある。
自分が気に入った物を大切にして使っていく。それが本来の在り方なのである。使い捨てが全てだというのは偏った思想である。
新規の製品が市場に行渡ったら、中古、修理修繕、更新、改造といった市場が成立する余地があるのである。

市場が生成発展期においては、競争は、有効だが、飽和状態に陥り、成熟期になるとむしろ弊害となる。どんな状況でも競争だけが正しいというのは馬鹿の一つ覚えである。
成熟期では、競争や技術革新よりも協調や合理化が有効となる。しかし、協調や合理化も行き過ぎると市場が偏り停滞衰退を招く。必要に応じて規制の強化と緩和を繰り返し、競争を促し、あるいは、抑制し市場の効率化を図る必要がある。

物や人の世界には限りがある。数の世界には限りがない。
お金は、数である。故に、お金の世界には限りない。
お金でこの世を見ていたら、実態を見失い。お金は、名目であり、虚である。

例えば、人口が減少し、一方で空き家や空室が増えているのに、投機的動機で賃貸住宅や集合住宅の着工件数が伸びている。実需は、期待できないし、既存の住宅の価値を劣化させている。一方でホームレスが増えている。これらは、実体を忘れて虚構に囚われているからである。

石油業界の経済状態を分析する為には、まず、日本はエネルギーを国民生活にどう活用したいのか。その為には、エネルギー産業をどのような産業にしたいのか。エネルギー産業の中に、石油業界をどのように位置づけるのか。そのためには、どの様な政策をとるべきなのか。その点を明らかにしておく必要がある。
構想もなく、戦略も明らかにせず、闇雲に規制を緩和し、競争を促せば、エネルギー産業の土台を切り崩す事になる。今の日本人は、国益という言葉も禁句にされている。しかし、ただ安ければいいというのは、国民生活を無視した暴論である。

全国の給油所の急激な減少は、規制緩和による競争の激化と収益力の低下が原因している。
競争を一種の原理だとして、規制緩和を万能の施策だとしている経済学者がいるが、競争を促すというのは一つの手段に過ぎない。
経済政策は、本来、合目的的な行為である。どの様な目的によって規制を緩和し、その結果はどうだったかを検証しながら、政策の効果を測定し、その結果に応じて軌道修正すべき事である。
経済の実体を正確に把握するためには、前提条件を確認する必要がある。状況を確認せずに頭から何が何でも規制を緩和しろ、競争は原理だという姿勢は合理的に見えて合理的ではない。なぜ、どの様な要因によって、どの様な事態、事象が起こっており。それをどのようにしたいのか。また、どの様にすべきなのか。物事の因果関係を明らかにしたうえで対策を立てるべきなのである。
仮に給油所の収益力を悪化させて、給油所の数を減らすという目的によって取られた政策ならば、十分効果を発揮していると思われる。しかし為政者が意図せずして給油所の数が減っているとしたら、それは問題である。
なぜ、給油所の数を減らす必要があったのか。また、石油製品の価格を安くする必要があるのか。また、石油会社の収益力の低下を招く必要があるのか。単に規制緩和をして過当競争をし、乱売による石油製品に価格を安くすることは正義だからといった観念論に振り回されたら、経済本来の目的は見失われてしまう。
石油会社の収益が低下し、石油会社が淘汰され、寡占、独占状態を促したり、雇用の減少させる招くことを目的としているのならば話は別である。しかし、寡占、独占状態を促し、また、雇用の減少を招くことに何の益があるのか。その目的を明らかにせずに、規制緩和をすれば何もかもうまくいくというのは、願望に過ぎない。
石油産業に係る者、給油所を経営する者にも生活がある。彼等の生活を犠牲にして何を達成しようというのか。その目的を明確にせずに、経営が成り立たなくしてしまうのは、理不尽な行為である。商売を差別しているのに他ならない。
何が正義かではなく、どんな効果があるのかが経済政策の核なのである。
しかもエネルギー政策とは、国家戦略とも深く結びついたものであることを忘れてはならない。エネルギー産業をどのようにすることが国家の利益にかなっているのか、その構想がなければ、ただ単に個人の思い込みに過ぎない。
何の構想も戦略もなく、エネルギー政策を発動するのは、国家に対する背信である。
規制緩和は正義だからとか、競争は、普遍的原理などといった書生じみた観念によって経済の実体を無視し政策を施行したら、経済は本来の役割を果たせなくなる。
また、目的を明確にしておかなければ、政策の変更もできなくなる。経済政策は、絶対不変の法則ではない。規制緩和や競争を絶対不変な原理とするのは、一種の信仰といえる。明らかに迷信である。
易に、変易、不易、簡易の三義がある。
何が変易で何が不易かを見極める事が大切なのである。

卦は、外卦と内卦からなる。
内卦は、物事の基盤、本質を意味する。
外卦は、物事の発言、現実を意味する。

内卦と外卦を組み合わせて卦を立てる。

例えば、内卦の下爻を総生産を配し、中爻を人口を配し、上爻に物価を配する。
市場全体を見る時は、下爻を物価、中爻を所得、上爻を金利とすることもできる。

経営分析の際は、外卦の下爻を総資産、中爻を収益、上爻に利益を配したり。
あるいは、外卦の下爻を生産量、中爻を従業員数、下爻を収益と設定したり。
下爻を生産量、中爻を在庫量、下爻を販売量と設定する事もできる。

生産量は、石油統計では、受入れ量である。


石油需給
2007 2008 2009 2010 2011  2012 2013 2014 2015
年初在庫計 14 13 13 11 11  11 11 4 11
受入合計 251 246 227 230 225  226 226 491 218
生産(製油所) 216 213 198 196 186  187 188 206 179
払出合計 252 246 228 231 225  226 226 491 218
国内向販売 219 208 194 197 193  199 193 216 182
年末在庫計 13 13 11 11 11  10 10 70 10
単位 (kl/1000000)

2014年に石油需給で異常な動きがみられる。



物の動きの卦を立ててみる。

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
国内向販売量の増減
年末在庫計の増減
生産(製油所)量の増減









2011年~2013年までの3年間、販売量と生産量は、反対の相を呈している。それに対して、在庫は、販売量と生産量とを調整するような動きを見せている。
また、2010年は、在庫が販売量と生産量の動きに対して裏腹の動きをしている。
2014年と2015年は、乾から坤と極端な動き、真逆の動きをしている。乾と坤は錯卦である。

数量の変化に対する力の強弱を陰陽で表すと以下のようになる。

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
国内向販売強弱
年末在庫計強弱
生産(製油所)強弱


2008年は、リーマンショックの年であり、2009年はその反動の年である。
その力が2009年、2010年に現れているように思える。

2012年以降は、販売数量や在庫には力強さを感じるが、生産に関しては力強さを感じない。問題は、方向性だが、方向性は陽である。つまり、拡大方向へと向かっている。

決算書類は、貨幣価値を表したもので、貨幣価値は陰である。
物の出納は陽である。ちなみに、簿記上では、借り方に属する資産・費用は陽位。貸し方に属する負債・資本・収益は陰位である。

石油・石炭業界のキャッシュフローと総資産、収益、利益の増減を表にすると次のようになる。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
営業利益増減 -463 211 306 218 -371 49
売上高増減 -650 -4247 -287 3904 -1167 28
総資産増減 -1261 1770 -2357 880 -37 -629
営業CF 1934 -1416 -470 -903 -49 -392
投資CF -213 -2 305 523 152 201
財務CF -149 27 334 552 136 219

石油、石炭業界は、2008年から2013年まで販売量、生産量ともに大きく乱高下しているわけではないのに、売上は大きく乱高下している。それは数量要因ではなく、価格要因に振り回されているのであり、価格要因は、原油価格と為替の積だと言う点を見落としてはならない。

上段に、営業利益の増減、二段目に、収益の増減として売り上げの増減を三段目に総資産の増減を記入し、四段目に、営業キャッシュフロー、五段目に投資キャッシュフロー、下段に財務キャッシュフローフローを記入する。
なぜ、営業利益を上段にしたかというと営業活動を純粋に反映しているのが営業利益だからである。
ただ、この点は、目的に応じて経常利益や税引き前純利益を設定してもいい。
なにを上段にするかは合目的的なのである。

次に、増を陽に減を陰とする。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
営業利益増減
売上高増減
総資産増減
営業CF
投資CF
財務CF

個々の要素の働きの強さを陰陽で表す。
2009 2010 2011 2012 2013
営業利益の強弱
収益利の強弱
総資本の強弱
営業キャッシュフローの強弱
投資キャッシュフローの強弱
財務キャッシュフローの強弱

量的な面の強弱を改めてみて見ると強弱が入れ替わり表れている。この段階では、まだ方向性が定まっていないように見える。

2009 2010 2011 2012 2013
国内向販売強弱
年末在庫計強弱
生産(製油所)強弱

次に、全体の動きを見るために、決算数値を基に卦を立ててみる。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
Kon.png
Gon.png
15.地山謙

Shin.png
21.火雷噬嗑


41.山沢損


10.天沢履
Kon.png

19.地沢臨
Xun.png

61.風沢中孚


卦を2008年~2013年までを通して見てみると、2008年から2015年の間同じ卦が表れた事がない。ただ沢、つまり兌を根底にした卦が多いと言える。

2008年は、地山謙
2009年は、火雷噬嗑
2010年は、山沢損
2011年は、天沢履
2012年は、地沢臨
2013年は、風沢中孚

不易、変易、簡易。

何が変わったか。何が、変わっていないか。その関係を明らかにする。
その次、爻の働きの強弱を見る。

強弱は、変動幅によって陰陽を判定する。前年より変動幅が大きければ陽、小さければ陰とする。

2008年から2013年までを通してみてわかる事は、2009年~2013年まで一貫して営業キャッシュフローは陰で財務キャッシュフローは陽だと言う点である。さらに突っ込んで言うと2008年~2013年まで営業キャッシュフローと財務キャッシュフローは、裏腹の関係にあるという事である。
即ち、営業キャッシュフローが陰の時、財務キャッシュフローは陽となり、営業キャッシュフローが陽な時、財務キャッシュフローは陰となる。つまり、営業キャッシュフローと財務キャッシュフローは応じているのである。

また、内卦は、2010年~2013年までの四年間は、兌であり、2009年が震、2008年は艮だとい点である。

兌は、収穫の秋を象徴している。
兌卦は、旺盛な陽気が陰気に軟化されている事を表す。(「まんが易経入門」周春才作画、鈴木博訳 医道の日本社)

外卦は、2008年、坤。2009年、離。2010年、艮。2011年、乾。2012年、坤。2013年、巽と目まぐるしく相を変えているのが特徴である。
2008年と2011年には坤の相にまでなっている。しかし、2011年に乾だった相が2012年には、坤と反転している。

二爻と四爻は、2009年と2010年、2012年、2013年に応じている。
2009年と2010年は乗っていて、2012年と2013年は承けている。

2008年と2011年は投資しているのに、資産が増えず。逆に、2010年は、資産を処分したはずなのに、総資産が減少していない。

中爻も2010年と2012年以外応じておらず、特に、2008年~2010年にかけて投資の効果が収益に反映されていないのが見て取れる。2011年~2013年は、投資キャッシュフローが一貫して陽に転じているにもかかわらず、収益が安定していない。

2013年~2011年までは、同じ兌だが、その内容には大きな差がある。
2013年と2011年の谷は深く、本来、陰であるべき投資キャッシュフローが陽に転じているほどである。
それに対して、2012年の谷は浅く、内卦も兌というより、乾、卦は泰に近いものとみなす事ができる。

2012年を基軸にして観てみる。

2013年は、風沢中孚
2012年は、地沢臨
2011年は、天沢履

2010年、2011年、2012年、2013年は、内卦は、兌で変わっていない。

その前、2009年は、震である。そして、2008年は、艮である。震は、艮の錯卦である。言い換え年ると2008年に艮の相になった次の年に、反転し錯卦である震となり、以後、兌が続いているという事である。艮というのは、理想的な相である。それが2009年に暗転した後、危うい状態が続いていると考えられる。

2012年の本卦は、地沢臨である。
臨、元亨。利貞。至于八月有凶。(りんはおおいにとおるていによろし。はちがつにいたりて、きょうあり。)
地沢臨は、下卦が沢(兌)、上卦が地(坤)の組み合わせです。地に水が染込むように互いに希望をもって進む。:現状は良い状態だがいずれは運が衰える事を念頭においておく必要がある。
過去に蓄えた資産があるうちは、何とかなるが、蓄えがなくなったらお終いである。

初九、咸臨。貞吉。
九二、咸臨。吉无不利。
六三、甘臨。无攸利。即憂之无咎。
六四、至臨。无咎。
六五、知臨。大君之宜。告。
上六、敦臨。吉无咎。

地沢臨は、坤上兌下の卦である。

上卦、即ち、外卦は、損益を表し、下卦は、内卦、即ち、キャッシュフローを表す。

爻や象は易の中で動いて外に現われていず、吉凶の断により外に現われ、功績は変化によって現われ、聖人の気持ちは卦爻辞に現れる。
爻象は内に動いて、吉凶は外に見(あら)われ、功業は変に見(あら)われ、聖人の情は辞に見(あら)わる。

次に損益から卦を立ててみる。

坤は、減収減益の相であり、なおかつ、総資産、総資本を圧縮している。見ようによって清算を前提としている、あるいは、清算中の事業だと見なされても仕方がない。よく考えれば、再生を計るために、過去を清算しているとみる事もできない事はない。いずれにしても一度生産して再出発を画策すべき時である。起死回生の策が求められているといっていい。
いずれにしても、実態を把握するためには、キャッシュフローと組み合わせてみる事である。

兌は、キャッシュフロー面から見ると営業キャッシュフローが縮小しているのを負債を増加させ、更に不足している分を資産や有価証券を処分し、または貸付金を回収する事で補っているとみられる。
ライフサイクルでは、兌は、衰退の相である。

ちなみに、地山臨の錯卦は、「天山遯」である。

互卦は、地雷復。上爻が陰、五爻が陰、四爻が陰、三爻が陰、二爻が陰、初爻が陽の卦である。




翌年の2013年は、風沢中孚、巽上兌下の卦である。

巽を損益の相として見ると増収増益でありながら財務を縮小している相である。
財務規模が縮小しているのは、減資か、負債の減少である。いずれにしても財務体質の強化を意味する。
資産の側から見ると固定資産の圧縮、例えば、不良資産の清算が考えられ、流動資産から見ると在庫の処分といった事が考えられる。

前年は、天沢履、乾上兌下の卦である。

乾を損益の相として見ると増収増益で財務規模を拡大している相である。
財務規模が拡大する原因は、総資本の側から見ると増資か負債の増加の二つである。
総資産の側から見ると固定資産か、流動資産のいずれかが増えている事による。
流動資産の中で特に注意すべきなのは、在庫の動向である。

卦を見ても石油業界というのは特殊な業界であることがうかがえる。

外卦と内卦を切り離してみる。



2011年、2012年、2013年とみても外卦は乾、坤、巽と目まぐるしく変化している。
しかも、2011年乾、2012年は坤と極端化に極端へと変移している。
2012年の外卦は、2011年の反動ともいえる。

それに対して内卦は、兌は、2011年から2013年まで一貫している。内が変わらず外が激しく変化している。

キャッシュフローにおける兌の卦は、営業キャッシュフローが縮小しているのを負債を増加させ、更に不足している分を資産や有価証券を処分し、または貸付金を回収する事で補っているとみられる。

兌とは、過去の資産を食いつぶしながら資金繰りをしていることを意味する。
それが石油業界の実情を如実に表しているのである。



営業キャッシュフローは、2009年から収縮に転じている。投資が2009年を境にして回収へと向かっている。

それに対して、2011年に利益、収益、総資産すべてが拡大基調だったのが、翌年の2012年には、一転してすべてが縮小基調となり、2013年には再び収益、利益とも拡大に向かったものの資産の縮小基調は変わらなかった。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
外卦
内卦
 艮  震  兌  兌  兌  兌

キャッシュフロー上、兌は、危うい相である。衰退を意味する。ただ、太極経済では、衰退は、革新、転機の時を意味する。革新、転機をによって再生を期すべき時である。
営業収入で稼げなくなり、資産を売却しながら、借入金によって何とか資金繰りをしている事が覗える。会計上は衰退期に属している。

物の出納を外卦、キャッシュフローを内卦として組み合わせてみる。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
外卦
内卦
 艮  震  兌  兌  兌  兌

2012年は、風沢中孚の卦である。販売量、在庫量ともに伸びているのに、生産量を縮小させている相である。
生産調整をした事がうかがえる。よく2013年も販売量が続伸しているのに、生産を抑え、在庫も圧縮している。
販売量は、2008年から2011年まで減少している。2012年、2013年は、販売量が伸びているのに、営業キャッシュフローは減少しているのである。

次に外卦の上爻を販売量に置き換えてみる。

  2008 2009 2010 2011 2012 2013

四爻を生産量に置き換える。

  2008 2009 2010 2011 2012 2013

販売量と収益は、2011年を除いて同じ動きをしている。しかし、利益と生産量が同じ動きをするのは、半分に過ぎない。生産を抑えると利益が上がる傾向が見て取れる。

営業キャッシュフローを内を解析して見ると次のようになる。

営業キャッシュフローの相を見る時、何を利益とするか、即ち、営業利益にするか、経常利益にするかが重要なカギになる。
経常利益には、金融費用の損益が含まれるからである。
ゼロ金利、マイナス金利と言われる今日、金融損益は、営業キャッシュフローにあまり大きな影響を与えていない。しかし、オイルショック当時は、石油産業は巨額な金利を支払わされていたのである。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
経常利益増減 -446 177 306 218 -416 84
運転資本増減 841 -582 574 -594 -135 87
減価償却費増減 54 120 -205 26 -30 -28

上の表から卦を立ててみる。

  2008 2009 2010 2011 2012 2013

営業キャシュフローの卦は、2011年、離、2012年坤、2013年巽と一定していない。
営業キャッシュフローの卦を理解するためには、他の卦と結びつけて考える必要がある。

更に、運転資金の内容を見る。

減価償却費の増減は、固定資産の増減と裏腹の関係にある。
運転資本は、在庫と売上債権、買い入れ債務と関連している。
運転資本の増減は、流動資産と流動負債に関連をしてくる。

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
売上債権増減 -221 918 -394 -81 -330 29 -52
買掛債務増減 391 -900 346 151 295 -217 115
棚卸増減 -430 703 -236 -263 -469 -80 -233

運転資本が一定せず、外部環境の影響によって大きく揺らぐ傾向がある事が見て取れる。

  2008 2009 2010 2011 2012 2013
 

2008年、2010年、2011年、2013年と運転資本は、坎の相を基調としており、2009年と2012年は、離と艮の卦であるが離は坎の錯卦であるから基本的には坎の卦を基調としていると言っていい。
では坎とはどの様な卦と言うと売上債権と在庫が同じ動きをするのに対して、買入債務が逆方向の動きをしている事を表している。



運転資本の卦を内卦とし、その上に外卦を乗せてみる。

  2008 2009 2010 2011 2012 2013
外卦 Kon.png Kon.png Xun.png
運転資本
  7.地水師  30.離為火   22.山火賁  6.天水訟  15.地山謙 59.風水渙 

売上債権は、2008年。2009年は、利益に同調する動きをしているのに対して2010年以降は応じている。
それに対して買入債務は逆の動きを見せている。
棚卸は、ほぼ、売上債権に対し同調した動きを見せている。

運転資本を外卦とし、キャッシュフローを内卦として見る。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
外卦
内卦
 艮  震  兌  兌  兌  兌

営業キャッシュフローの異常な動きは、売上債権に反映する。仕入れ債務の動きは、売上に反映する。そう言う点からする売上債権と仕入れ債務と営業キャシュフローは神経質な動きをしている。これは原油やか為替、在庫のに対する会計基準の影響が微妙に作用していることをうかがわせる。

それから、投資キャッシュフローを分析してみる。

投資を分析する組み合わせには、
売上債権、在庫、減価償却費。
負債、固定資産、減価償却費。
固定資産の増減、収益の増減、純資産の増減等が考えられる。

投資した痕跡は、固定資産や減価償却費、純資産や負債の増減に現れる。
投資した結果、効用は、収益、生産量、人員数、在庫、利益などに現れる。

次に損益の卦を立ててみる。

利益にも売上総利益、営業利益、経常利益、特別利益、税引き前利益、税引き後純利益などいろいろある。何を利益として設定するかによって卦の様相も変わってくる。
何を利益とするかは、目的に応じて決めるべき事である。

8 9 10 11 12 13
税引前当期純利益 -219 -31 275 536 45 256
税引前当期純利益増減 -488 187 306 261 -491 211
売上高増減 -650 -4247 -287 3904 -1167 28

経済を分析する時、重要なのは、絶対数の増減と比率の関係を見極める事である。
例えば、増益減益と利益率の関係である。
絶対数が増え、比率も増えている場合。絶対数は増えても比率は変わらないか、下がっている。絶対数は横ばいか下がっているのに、比率も上がっている場合。絶対数が横ばいか下がっていて、比率も下がっている場合、
例えば、営業利益は増えているのに、営業利益率が下がっている場合である。それは、収益の拡大と営業利益の増加の速度に差があるからである。それが何に起因しているかを見極めないと経済政策を誤ることになる。

  税引き前純利益 税引き前利益増減 収益の増減



  33.天山遯 48.水風井 35.火地晋

収益と利益を比較する場合、まず注意しなければならない事は、収益と利益とでは基準が違うという事である。第一に収益は、自然数であり、負の数を含まないのに対して利益は、整数であり、負の数が含まれていると言う点である。負の数を含まない収益は必然的に陰の要素を持っていない。
また、収益は、売上を集積した値であるのに対して、利益は差額勘定であり、実体のない値だと言う点である。
故に、収益は増減を基本にして考える必要があり、その関係上利益も増減に基づいたものにする必要がある。

次に、原価、経費、金利、特別損益、税の消長を見る。
原価は、収益から粗利益を引いた値とし、経費は、粗利益から営業利益を引いた値とし、金融損益は、営業利益から経常利益を引いた値、特別損益し、経常利益から税引き前利益を引いた値、税は、税引き前利益から税引き後利益を引いた値とする。
消長は、当期と前年の増減によって測る。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
税増減 -161.954 51.645 95.039 139.502 -225.08 83.662
特別損益増減 41.565 -10.865 0.543 -43.247 74.787 -127.389
金融費用増減 -447.647 168.48 322.589 104.051 -316.172 56.26
経費増減 292.575 -4673.758 -842.419 3592.038 -439.531 6.61
原価増減 -169.951 -4462.878 -535.994 3810.418 -810.805 55.61
売上増減 -649.773 -4246.506 -286.81 3904.073 -1167.426 27.889

2008 2009 2010 2011 2012 2013
税の増減
特別損益の増減
金融費用の増減
経費の増減
原価の増減
売上の増減

  2008 2009 2010 2011 2012 2013






  63.水火既済 35.火地晋 12.天地否 14.火天大有 7.地水師 14.火天大有

2011年、2013年と2013年は、錯卦の関係にあるのが見て取れる。

次に、貸借の相を見る。
貸借は、初爻は、固定資産の増減。二爻は流動資産の増減。三爻は、総資産の増減。四爻は、固定負債の増減。五爻を流動負債、上爻を純資産の増減とする。

2008 2009 2010 2011 2012 2013
純資産増減 -452 -79 113 262 -175 121
流動負債増減 -632 118 -121 485 204 166
固定負債増減 34 356 115 79 78 -153
資産合計増減 -1050 395 107 826 108 134
流動資産増減 -1105 303 260 1023 127 205
固定資産増減 61 92 -153 -197 -20 -71

上記の表から2008年から2013年までの卦を立ててみる。

   2008 2009   2010  2011  2012  2013






  51.震為雷 43.沢天夬 50.火風鼎 44.天風姤 28.沢風大過 57.巽為風

二爻と五爻の中爻は、2010年を除いて概ね同じ動きをしている。
初爻と四爻は、2008年、2009年、2013年は、同じで2010年、2011年、2012年と応じている。

貸借の相は、静止している。故に、貸借の相だけでは変化は読めない。ただし、貸借の相は変化の源である。故に、変化を起こさせる要因を重ね合わせると変化が読めるようになる。
問題は何と何を組み合わせるかである。

例えば、収益、買入債務、短期借入金等である。

為替と原油価格、販売単価の比較も必要である。

出光


出光の2015年を解析して見る。

先ず黒字か、赤字かの推移を2009年から2015年までの経過を追ってみて見る。利益は、経常利益と純利益を見る。
次に、利益の増減を経常利益、純利益で見る。
その上で、収益の推移を見てみる。

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
売上高 3478498 2864713 3275611 3717434 3753397 4200335 3748358
売上総利益 240183 212785 282657 270672 262346 229865 76088
営業利益 27846 8045 83244 82964 74683 33607 -138034
経常利益 25009 -696 83961 83953 75239 44402 -133021
税引前当期純利益 -8483 -12539 60034 73307 68952 37821 -208503
当期純利益 -11817 -8014 44130 49986 46585 27465 -159996

利益の推移、利益の増減の収益の増減の推移を2010年を初爻、2011年を二爻、2010年を三爻、2013年を四爻、2014年を五爻、2015年を上爻として卦を立ててみる。
そうすると経常利益は、山雷頤。増減は、地水師。
当期利益は、沢風大過。増減は、地天泰。
収益の増減は、山雷頤となる事がわかる。

当期純利益は、増減を見ると2012年を頂点として山なりになっている事がわかる。
また、当期純利益と経常利益、収益の増減が錯卦になっている。
経常利益と収益の増減が同卦となっている。

当期純利益増減の卦は、地天泰。収益の増減は、.山雷頤の卦を表している。
また、経常利益も山雷頤の卦を表している。

   経常利益 経常利益増減  当期純利益   当期純利益増減 収益の増減 
 卦




  27.山雷頤 7.地水師 8.沢風大過 11.地天泰 27.山雷頤

初爻を財務キャッシュフロー、二爻を投資キャッシュフロー、三爻を営業キャッシュフロー、四爻を総資産、五爻を収益、上を経常利益として、全体の卦を立ててみる。

推移を見る時、カギとなるのは、何が変わらないで、何が変わったかである。
つまり、不易、変易を知り、その背後に隠されている法則を明らかにすることである。

9 10 11 12 13 14 15
経常利益増減 21,504 -27,398 69,872 -11,985 -8,326 -32,481 -153,777
売上増減 -114,695 -613,785 410,898 441,823 35,963 446,938 -451,977
総資産増減 25,842 -19,801 75,199 -280 -8,281 -41,076 -171,641
営業キャッシュ・フロー 235 -63 87 160 51 50 173
投資キャッシュ・フロー -86 -139 -75 -59 -71 -180 -131
財務キャッシュ・フロー 61 24 13 -79 -46 161 -98

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
経常利益増減
売上増減
総資産増減
営業キャッシュ・フロー
投資キャッシュ・フロー
財務キャッシュ・フロー

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015







30.離為火
24.地雷復 13.天火同人
39.水山蹇
39.水山蹇
水火既済 15.地山謙

2015年の出光の卦は、地山謙である。

地山謙は、上坤下艮の卦である。

地山謙 坤上艮下


出光は、2015年が地山謙の相である。
前年の2014年は、水火未済の卦である。水火未済は、坎上離下、なかなか含蓄のある卦である。

地山謙は、外が最悪の相で、内が最良の卦と言っていい。

利益の減少は、売上総利益の減少か、費用の増加を意味する。売上総利益の減少の原因には、原価の上昇がある。費用の増加は、損益分岐点の移動が考えられる。
損益分岐点は、固定費と変動費の関係から導き出される。

収益の減少は、売上の減少を意味する。売り上げは、単価と数量の積である。すなわち、単価が下がったか、数量が減ったか、その両方が考えられる。
また、輸出入品は、為替の変動の影響もうける。

総資産の減少の原因は、流動資産の減少か、固定資産の減少が考えられる。総資産の減少は、総資本の減少を意味し、総資本の減少は、負債の減少か、純資産の減少。負債の減少は、流動負債の減少、固定負債の減少のいずれか、あるいは両方の減少である。

営業キャッシュフローの増加は、減価償却費の減少、運転資本の減少、支払利息の減少が考えられ。また、税引き前利益のの上昇も考えられる。税引き前利益の上昇は、特別利益を計上する事で得られる。
運転資本は、売上債権の減少、在庫の軽減、買い入れ債務の上昇が考えられる。在庫は、仕入れ単価の低下か在庫量の減少による。

投資キャッシュフローの減少は、固定資産の増加か、投資有価証券の増加として現れる。これらは、資産勘定だから損益上には現れてこない。

財務キャッシュフローの減少は、基本的には、借金・負債の返済を意味する。負債の減少は、流動負債の減少なのか、固定負債の減少なのかが問題となり、流動負債は、短期借入金の返済なのか、買い入れ債務の減少なのかが重要となる。

損益の卦は、2010年坤、2011年錯卦の乾と変化した後、坎が三年続き、再び坤となっている。
損益上の坎は、収益が拡大しているのに、利益が減少し、総資産が縮小している事を表している。それが、2015年には、収益も収縮し損益は、坤の相となる。
注目すべき点は、2010年に坤となった翌年の2011年に乾となっている事である。最悪と最良の相が交互に現れた後、坎の相に変化している点である。

地山謙のキャッシュフローの相は艮である。
しかし、艮だからといって安心できるわけではない。
営業キャッシュフローが拡大しているのは、単価要因か、数量要因かが重要なのである。
石油は、全般的に販売量が横ばいしている中で営業キャッシュフローが拡大しているのである。それは、収益が単価要因に振られている事による。
艮の錯卦は、震である。
また、営業キャッシュフローか陰になれば坤となる相でもある。

キャッシュフローは、艮と離が交互に現れる相になっている。
ただ、2010年に一度だけ艮の錯卦である震の相が出ている。

離は、営業キャッシュフローが拡大している状態で、営業キャッシュフロー以上の投資を借り入れや増資によって資金を調達して実行している相である。

以上の事を念頭に置いて石油業界や出光に現在進行している事情を読み取り、次に何をすべきか、あるいは、当事者の判断がどのような結果を招くかを判断するのが易である。

易は、是非を論じる事ではない。
決断の結果が、吉凶悔吝、いずれになるかを示唆しているのである。

吉凶悔吝は、動に生ずる者なり。剛柔は、本(もと)を立つる者なり。変通は、時に趣(おもむ)く者なり。
吉・凶・悔・吝は、動きから生じるものである。剛・柔は、物事のはじめをたつものである。変・通は、時に対してめざすところのものである。

損益上の卦としての坤は、減収減益の相であり、なおかつ、総資産、総資本を圧縮している。見ようによって清算を前提としている、あるいは、清算中の事業だと言える。
それに対して、キャッシュフロー上の艮は、営業キャッシュフローで稼いだ金で費用や投資の支出を賄っているという相である。キャッシュフロー上理想的な形である。

上卦と内卦とは、真反対の相を示している。
しかし、それが今日の石油産業の実態を反映していると言える。
どちらの相が石油業界の本質を表しているのか。それを徐々に明らかにしていきたい。

内卦を見て明らかなのは、第一に、出光は、2009年以降一貫して投資キャッシュフローが陰、即ち、何らかの投資をし続けていると言う点である。

また、内卦には、艮と離が交互に現れている。
基本的に営業キャッシュフローは拡大していると考えられる。

ただし、2009年、2010年の収益に対する陰の力は強く。その後の経営全体に大きな影を落としていることがうかがえる。

上爻と三爻が応じている。利益が営業キャッシュフローに乗っている相である。
営業キャッシュフローを稼ぎ出しているのに、利益が減少している状態が続いていることを意味している。
この関係は、2012年から2015年まで四年間変わっていない。
ただ、内容に差があり、2011年と2015年は、営業キャッシュフローの陽の力が強まっている。
2015年は、不思議な年で利益、収益、総資産、全てが陰なのに、営業キャッシュフローは、大幅に伸ばしている。

初爻を売り上げの増減、二爻を売上総利益の増減、三爻を営業利益の増減と、四爻を経常利益の増減、五爻を税引き前純利益の増減、上爻を税引き後純利益の増減とすると損益の卦は、以下のようになる。

2010 2011 2012 2013 2014 2015






23.山地剥 1.乾為天 42.風雷益 24.地雷復 24.地雷復 2.坤為地

2010 2011 2012 2013 2014 2015
当期純利益増減 3803 52144 5856 -3401 -19120 -187461
税引前当期純利益増減 -4056 72573 13273 -4355 -31131 -246324
経常利益増減 -25705 84657 -8 -8714 -30837 -177423
営業利益増減 -19801 75199 -280 -8281 -41076 -171641
売上総利益増減 -27398 69872 -11985 -8326 -32481 -153777
売上高増減 -613785 410898 441823 35963 446938 -451977


2015年の出光の卦は、地山謙である。

爻辞は、謙、亨。君子有終。(けんはとおる。くんしおわりありきち。)

彖伝 謙は亨る。天道は下済して光明、地道は卑くして上行す。天道は盈つるを虧きて謙に益し、地道は盈つるを変じて謙に流き、鬼神は盈つるを害して謙に福いし、人道は盈つるを悪みて謙を好む。謙は尊くして光り、卑けれども踰ゆべからず。君子の終りなり。

天の道は満ちたものは欠けて謙に益し(満ち欠け)、地の道は満ちたものを変化して謙に流し(浸食)、鬼神(神と霊)は満ちたものにわざわいして謙にさいわいし、人の道は満ちたもの(驕慢)を憎んで謙(謙遜)を好む。

謙は尊くして光り、卑けれども踰(こ)ゆべからず。君子の終りなり。
謙遜は尊くして輝き、低きにあってもこえてはならない。君子がついには通るところである。

地の中に山が没しています。高くて、尊いも のが頭を低くしています。実るほど頭を垂れる稲穂のようです。

初六、謙謙君子、用渉大川。吉。(けんけん。くんしもってたいせんをわたるにきち。)
謙虚にふるまえば大業に挑むのもいい。
六二、鳴謙、貞吉。(めいけんていきち。)
謙虚さが表に出ているようならば吉。
九三、労謙、貞吉。(ろうけん。くんしおわりありきち。)
六四、无不利。撝謙。(よろしからざるなし。けんをふるえ。)
六五、不富以其隣。利用侵伐。无不利。(とまず。そのとなりをもちう。もってしんばつするによろし。よろしからざるなし。)
私利私欲にとらわれずに、謙虚に事あたり、それでもいう事を聞かない相手ならば、断固たる姿勢をとっても咎められることはない。
上六、鳴謙。利用行師征邑国。(めいけん。もってしをやりゆうこくをせいするによろし。)

何事にも終わりがある。謙虚に事に当たれば吉という事である。
謙虚であるべきだが時に断固たる態度を示す事も必要である。
内部に対立や 妨害の兆候があり、必要とあれば強攻策を取らざるを得ない時である。内部をしっかり固める事が肝要である。

2014年が水火既済、:結果は出ている。新たに何かを仕掛ける時ではないという卦である。
既済、亨小。利貞。初吉終乱。
初九、曳其輪、濡其尾。无咎。
六二、婦喪其茀。勿逐。七日得。
九三、高宗伐鬼方。三年克之。小人勿用。
六四、繻有衣袽。終日戒。
九五、東隣殺牛、不如西隣之禴祭、実受其福。
上六、濡其首。厲。

既済。亨。小利貞。初吉。終乱。
(きせいはとおる。しょうはていによろし。はじめはきち。おわりはみだる。)

いずれにしても、何らかの区切り、再出発を暗示している。

2010 2011 2012 2013 2014 2015
経常利益  陰
経常利益増減   陽  陰
当期純利益
当期純利益増減
収益の増減

ただ、卦を読み取るためには、卦を建てた相手の立ち位置、段階を見極める事も大切である。


太极经济

续太极经济




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