今人類は、重大な曲がり角に立たされている。


今、人類は、大きな曲がり角に立たされている。

神を信じない者は、自由も民主主義も成就する事はできない。なぜならば、自由も民主主義も神の救済だからである。神を信じない者は、自らを神とする。

自由主義も、民主主義も、科学もキリスト教、一神教の下で成立したという事実を忘れてはならない。大切なのはその事実である。教義聖典を注意して読めば、その指し示す方向が見えてくる。
神の実在であり、神を信じないものは、破滅すると言う事である。
今、人類は、驕り高ぶる神を恐れなくなった。
道徳は乱れ、戦争に明け暮れ、弱者への憐憫を失おうとしている。
そして、自由主義陣営の中に神を信じぬ者と金だけの理由で手を結ぼうとしている者がいるが、それは、自由を否定する事である。

産業革命以後、大規模事業を可能ならしめたのは、技術革新だけでなく、小口の資金を広く不特定多数から調達する手段を確立したことによる。それには、複式簿記を土台とした近代会計の確立、期間損益の確立が大きな役割を果たしている。 期間損益の確立は、負債の概念の成立も促している。それが資本主義の礎となっているのである。
負債、減価償却と言う思想は、貨幣制度が市場に浸透していることを前提として成り立つ。
お金の流れが経済の仕組みを動かしている。お金の働き、単位期間に分解し、成果配分を可能としたことが、期間損益を実現させたのである。
大規模事業は、初期投資、設備投資を単位期間に配分する事で形成される。次に、資金の過不足を調節する運転資金の流れ、そして、投資した資金を回収する経常的流れ。経済主体を制御し、経済全体の調和を保つためには、この三つの視点で資金を捕捉する必要がある。
初期投資にかかる費用を単位期間に配分する手段が減価償却である。そして、単位期間の働きを目に見える成果とするのが利益である。この減価償却と単位利益を確立することで近代の市場経済は成立した。

期間損益には、収入と支出を平準化すると言う目的と、単位期間内の費用対効果を測定するという二つの目的がある。

期間損益と現金収支とは長期的には、一体になるように設定されなければならない。なぜならば、期間損益の正当性は、現金収支に依って保証されていなければならないからである。その為には、期間損益と現金主義は、時間的に閉じた関係に設定されなければ正しい機能は発揮できない。

財政赤字は、財政状態のみを見ていても解明できない。
財政が赤字か、黒字かばかりを問題にするから財政の本質が理解できないのである。
財政赤字は、お金の流れの偏りによって引き起こされる。
現金収支は、経済全体ではゼロ和なのである。赤字の主体があれば、対極に黒字の主体がある。赤字か、黒字かは、 構造的な問題であり、累積的な赤字は構造的歪みによって生じるのである。
赤字と言うより、お金が滞留し流れが悪くなっていると言う事である。滞留したお金を吸い上げ環流する必要があるのである。それが増税かというとそうとは限らない。むしろ市場や所得、金融制度と言った経済の仕組みの全体の構造を改善する必要がある。

全ての富を独占できる者はこの世にはいない。
経済とは、ギブ・アンド・テイクの関係によって成り立っている。単方向の関係ではなく。双方向の関係が基本である。そして、それが神の意志なのである。
自己を超越する何ものかの存在を前提としなければこの様な関係は構築できない。
神を否定する者は、自らを神とする。
人は皆有限な存在である。無限を前提とすべきではない。
誰かが、或いは、どこかの国だけが得をするという関係は成り立たない。個々の取引は、等価交換を前提としているのである。
神を信じない者とは経済の仕組みを共有する事は出来ないのである。

無視論者と手を組むことは、民主主義を否定することである。
信仰のみが民主主義を自由主義を市場経済を成就する事が出来る。

お金は、貸し借りから生まれる。貸し借りだからお金は循環する。売り買いでは、回収手段がないからお金は一方向に流れて循環しなくなり、発散してしまう。
紙幣は、借用書が始まりなのである。つまり、紙幣の本質は支払い準備である。

紙幣は、発券機関にとって負債である。負債であるから担保する物によって制約を受ける。言い換えると負債とする事で紙幣に制約を付けるのである。
かつて紙幣は、金を担保としていた。

何らかの経済主体と発券主体との貸し借りによって紙幣は、市場に供給される。故に、紙幣の流通量は、発券機関の貸借上に残高として現れる。
発券主体の負債として紙幣は発行される。故に、紙幣を担保する物は、貸借の側の総資産に表れる。純資産は、担保にはならない。なぜならば、純資産が指し示す対象は資金の調達先だからである。
現在では、国債と貸付債権が相当する。信用度からすると国が保証する国債の方が確実である。故に、今日では、国債を担保して紙幣を発行している。
また、支払準備金が他の通貨との担保となる。今日、支払準備金とは、基軸通貨である。基軸通貨の強味は、支払準備金である事に由来する。

数値の動きは、キャッシュフローに良く現れる。キャッシュフローを抜きに経済政策は語られるべきではない。全産業、産業毎、規模別、金融機関のキャッシュフローを見ると数値が以下に正直かがよくわかる。
日本経済が現在置かれている状況は、ニクソンショックが根本にあると考えられる。ニクソンショックによって世界経済は、新たな段階に入り、そして、リーマンショックは、ニクソンショックによって構築された新たな秩序が根本から覆されたと言える。

ゼロ和という概念が、現代経済を考える上で重要な鍵を握っている。但し、ゼロ和と言っても何に対してゼロ和となるのかが解らないと、ゼロ和の働きを理解する事はできない。

神は、絶対的存在であり、無分別な存在である。人類が滅亡する事があったら、それは人の罪が為せる事である。人が残虐を望めば、神は残虐となり、人が愛を求めれば、神は慈愛深い存在となる。


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