貸し借りと売り買い



貨幣制度というのは、お金を流して循環させる仕組みである。
お金を如何に流して、回転させるか。特に、お金を如何に循環させるかが問題であり。その鍵を握っているのが貸し借りと税金である。
お金を流す原動力は、差です。差は価格によって付けられる。価格は、付加価値を根拠にして形成される。
現実に財を動かすのは、売り買いである。売り買いは、一定方向、即ち、生産者から消費者に財を流す働きがある。売り買いという働きだけでは、お金は循環しない。お金を環流する仕組みが費用と貸し借りである。費用は、所得という形でお金を生産者から消費者に環流する。
もう一つは、貸し借りで、余剰の資金を持つ主体から資金が不足している主体へ資金を転移させる。ただ転移するのでは、お金を動かす動機がないので金利を付けて返すと言う事を前提とする。この金利も付加価値の一部を形成しする。また、それでも過不足の調整が不十分なので税金で所得の再配分によって調節するのである。
お金の働きは、出入り、即ち収支によって発揮される。

お金の総量は、有限でなければならない。お金の総量に制約がなければ、貨幣価値は定まらないからである。お金の総量が一定であれば、お金の過不足は全体ではゼロ和になる。故に、現金収支も貸借も全体ではゼロ和であり、現金収支と貸借は同量でなければならない。

費用によってお金の流れには負荷がかかる。摩擦のようなことである。摩擦は、原動力を消耗させる。だからといって摩擦をなくしてしまえと言うのは、乱暴なことである。なぜなら、摩擦がいろいろな働きをするからである。摩擦があってはならない所の摩擦を軽減すべきであるが、摩擦をなくしてしまったら仕組みそのものが成り立たなってしまう。

費用対効果を計る指標が利益であって利益は、利益を生み出す構造と状況によって変化するのである。

お金を何に対してどの程度流すか、還すかが経済政策の根本となる。

根本は、分配なのである。分配であるから基本的に比率が重要となる。故に、利益は利益率を重視する必要がある。総資産利益率や、売上高利益率が外部環境の変化によってどの様な変化をするのかを予測して産業毎に施策を立てることが肝心なのである。




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