な  ぜ


なぜ、大統領には任期があり、それ厳格に守らなければならないのか。
なぜ、立法、行政、司法の三権を分立する必要があるのか。
なぜ、憲法を必要とするのか。
なぜ、議会が必要なのか。
なぜ、選挙をする必要があるのか。
なぜ、権利と義務が保障される必要があるのか。
なぜ、私的所有権を認めるのか。
なぜ、思想信条の自由は保障されなければならないのか。
なぜ、世襲制を否定するのか。
なぜ、人権は保護されなければならないのか。
なぜ、言論の自由を守る必要があるのか。
これらは、単に思想的な問題と言うだけでなく、これらの要件が満たされなければ、国家が、正常に機能しなくなるという実際的な事だからである。
それがプラグマティズムの本質である。
アメリカの建国者達は、建国の理念を信じたからこそアメリカという国を建国したのである。
前提は、自由主義国でなければ、国民国家は正常に機能しないという事である。
経済も市場を導入すれば正常に機能するというのは余りに短絡的である。経済の仕組みは政治的仕組みの上に成り立っている。国民国家としての構造を持っていなければ自由経済は成り立たないというのが原則である。

統制経済や計画経済は、全体主義か国家主義を前提として成り立っている。
逆に、全体主義や国家主義的経済は、統制主義的経済に、また、計画経済にならざるを得ないのである。

自由主義であり、民主主義であり、国民国家だからこそ現代の経済は成り立っているのである。それを否定する事は、自由主義や民主主義、国民国家を愚弄する事である。



経済の基本がゼロサムならば、中心極限定理が重要な意味を持つ。

経済の基本がゼロサムならば、中心極限定理が重要な意味を持つ。
ゼロサムていう事は、ゼロが平均値だという事を意味し、ゼロを中心とした分散が重要な意味がある。
ゼロサム関係にある要素を抽出し、それを共通の座標軸に基づいて組み立ててみる事である。対極に何が存在するかを見るべきなのである。例えば、経常収支の対極にあるのは、資本収支である。
単純に赤字だから悪い、黒字だかに良いと言う判断をすべきではない。
ゼロサム関係にあるとしたら、黒字があれば赤字が存在する事を意味する。
EU域内に於いてゼロサムな関係にあるのは、政府部門、民間部門、海外部門の収支はゼロになる。
経常収支の総和はゼロサムになる。貿易収支の総和はゼロサムになる。所得収支の総和は、ゼロサムになる。資本収支と経常収支はゼロサムになる。

ゼロサムを基調とした市場経済には、垂直的均衡と水平的均衡がある。水平的均衡は階層的になっている。
経常収支と資本収支は垂直的均衡の関係にある。それに対し、経常収支の総和、資本収支の総和、貿易収支の総和等は水平的均衡の関係にある。経済主体間の総和も水平的に均衡する。
そして、貿易・サービス収支の総和と所得収支の総和、経常移転収支の総和は、経常収支を階層的に形成する。


貨幣経済は、一面に於いて借金経済という側面を持つ事を忘れてはならない。正社員を派遣やパートアルバイトに置き換えた場合、借金が成立しなくなる危険性がある。それが通貨の流通に重大な障害をもたらす危険性がある。


税がなぜ必要かである。
それを理解するためには、物納と金納の働きの違いを理解する必要がある。
税の発生は、権力者の財政を担う必要から派生した。初期は、物納であった。物納である場合は、信用制度を基礎とする必要はない。単純に必要な物資や用益を徴集して自分達が自分達のために消費すればいいのである。
現代では信用貨幣であり、信用の裏付けさえとれれば税に依存する必要はない。また、公共機関自体が収益事業をしても税に依存する必要はない。なのに、なぜ、税に依存する必要があるのか。その原因は、貨幣の働きにある。その点を理解しないと税制のあり方を規定することはできない。
それは今日の経済の仕組みが分配を基礎としていて税制度も分配のための仕組みの一部だからである。

少子化は必ずしも悪いことではない。ただ、それなりの弊害があるという事である。しかし、人口爆発の弊害よりも軽微である。
今のように人口が爆発的に増加している時代には、少子化こそ望まれるのである。それに適合できない経済体制がおかしいのであり、成長や拡大のみ追求する経済から、成熟や収縮に適合する経済への移行を考えるべきなのである。
物事の本質は何処にあるのか。現象に囚われてそれを見誤らないことである。




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