お金儲けについて




現代人にとって、この世は「金」が全てである。
所詮、この世は金次第。
金があれば何でもできる。
だからこそ、金に対してきれいである必要がある。

本来、人が主でお金は従でなければならない。
お金が主で人が従では本末転倒である。
人はお金を儲けるために生きているわけではない。
生きる為にお金が必要なだけである。

金は道具に過ぎない。
金は使う物であって、金に使われてはならない。
主人は、自分でなければならないである。
さもなければ金の奴隷になる。

金の奴隷になったら、金のために人殺しまでしてしまう。
お金のために国も道徳心も、魂までも売り払う。

人の欲望は際限がない。人の欲望を制御するためには、自己を超えた存在、即ち、神を人は必要とするのである。
神を信じない者は、自分の欲望によって身も心も滅ぼす。
自分だけでなく、愛する家族も友も、果ては、国をも滅ぼしてしまうのである。

仕事には、仕事本来の目的がある。
医者ならば、病気を治す事であり、政治家ならば、国家、国民のために働く。銀行家ならば、投資をして産業を興し、国を発展させる。音楽家は、音楽で人々を楽しませ、或いは、自分の考えを訴える。建築家は、家を建てて人々に住まいを用意する。教育者は人々を教え育てる。
仕事は労働である。働く事によって対価としてのお金を受け取り、それで生計を立てる。お金は道具である。
ところが、仕事が仕事本来の目的や働きを失ったら、金儲けしか残らなくなる。
医者は金を儲けるために、病気を治し、政治は金儲けのために、国や国民を利用し、銀行家は、金儲けのために企業を利用する事になる。
それでは本末が転倒している。本末が転倒すれば物事は成り立たなくなる。本来の目的や働きが失われるからである。

仕事の目的の根本は、人間の存在にある。そして、人間の存在の根源は神にある。
故に経済の根源は神にある。経済の根底を成り立たせているのは、信仰である。

現代人は、経済本来の目的を見失っているのである。
だから、金儲けの事しか残らない。
それ故に、経済は良くならないし、環境問題も、エネルギー問題も、人口問題も、食糧問題も、貧困も、戦争も解決できない。

領土問題も最終的には、政治的に決着を付けるとしても、根本は、経済の問題である。
経済が絡むから、国民の命を危険にさらしても人が住んでいないような小島にも固執するのである。
だとしたら、経済の問題を片付ける必要がある。
経済の問題を片付けるためには、経済の本質を知る必要があるのである。

経済とは、人々が生きていく為の活動を言う。
人々が生きていく為に必要な日々の営みを経済という。
経済とは、人々の生活を豊かにし、幸せにする事を言うのである。

そして、経済は、人々を幸せにする手段である。

経済とは、生きる為に必要な物を生産、或いは、調達し、それを分配することである。

この様に考えると、経済の本質は、生産と分配と消費である。
この点を見落としてはならない。

経済の仕組みとは、物を生産し、循環させる物の仕組みと市場から資源を調達する権利、即ち、現金を分配する仕組み、そして、市場から生きる為に必要な資源を調達して活用する仕組みの三つの仕組みから成り立っているのである。

三つの仕組みの中で物を生産する仕組みや人を組織は、世界を一つの仕組みに統制する事は不可能である。世界を一つの仕組み統制できるのは、「お金」の仕組みである。
ただ、現金を決済する仕組みと損益を測る仕組みの会計は、別である。

人と物と金の調和するとは、基本的に比率によるのである。
人、物、金の場は、各々独立していて場を構成する要素は完結して、時間的に連続しているからである。
例えば、生産財の構成は、物の場において均衡している。人は、人の場において均衡している。金は金の場において均衡している。

キャッシュフローや物の流れの基本は、出、入、残、そして、貸し、借りである。
「お金」であれば、収入と支出、そして残金であり、過不足は、貸し借りで補う。残高は、貯蓄と見なされる。
キャッシュフローと物流の場は、自然数を基本とした場である。

現金で言えば、収入と支出と残金である。物も現金も0以下の値はない。
物で言えば、生産と消費と在庫である。

現金の流れは、血流と言うよりも電流に近い。
経済主体間を現金が移動する時に派生する波動によって経済は機能するのである。
現金が過剰に流れる時は、負が増大する。負が増大している時は、景気は過熱する。

経済を貫く基準は所得である。
所得は、労働の評価であると同時に、分配の為の原資となるからである。
所得は「お金」で支払われることで収入となる。

人は、労働の対価として所得を得る。所得の根源は労働と資産である。

労働は、生産力の源であり、収入は、分配の原資である。
故に、労働と収入を繋ぐ所得こそ経済の基礎となるのである。

所得は、一人一人の働きを基準とし、分配の原資である。
地域間、主体間の格差は、人口と生産性によって生じる。この格差をどの様に修正するかが、経済における最大の課題なのである。
この格差の基となるのが所得である。

格差は、所得より生じる。

所得格差は、世の中の不公平の原因となり、貧困の原因ともなる。
格差が悪いのではない、格差の原因が問題なのである。






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