医療改革について

 私は、医療というのは、文化であり、哲学だと思います。
 現代社会は、医療を技術だと思っています。
 ですから、医療に対する投資は、技術に対する投資だと勘違いしているのです。
 そうではなくて、医療は、文化であり、哲学です。
 仏教には、人生の苦しみの原因は四つあると教えます。一つが、生きることです。二つ目が、病気です。三つ目が老いることです。四つ目が死です。この四つの苦しみを癒す事こそ、医療で
 病を治すことだけに医療を特化すべきではありません。日本には、病は気からという言葉があります。病を引き起こすのは、人々の心なのです。
 医療を構成する要素には、もちろん、医者がいます。そして患者がいます。しかし、医療は、医者と患者だの問題ではありません。医者と患者以外に、家族の問題があります。そして、地域社会の問題があります。また、看護士や介護士の問題があります。薬の問題があります。医療機械や器具の問題があります。教育機関の問題があります。保険の問題がありまそして、国家、政府の役割があります。
 誰が何をどれだけ負担するのかの境界線、範囲を明確にする必要があります。その上で資金が循環するシステムを構築することです。
 改革は、病院だけではなく。地域社会全体を巻き込む必要があります。そして、何よりも家族の問題でもあるのです。
 さらに、医療に重大な影響を与える要素に、宗教の問題もあります。
 つまり、医療は、幸せの問題なのです。立派な病院、施設の中で、最新鋭の設備によって看護されるのを望むのか。家族に見守られて家で最後を迎えることを望むのか。我々は、金銭的なことにこだわりすぎています。だから、経済が見えないので
 経済を活性化するのは、地域社会です。資金を活用する場合、供給側に投入した方が効果的か、需要側に投入した方が効果的かをよく見極めることだと思います。重要なのは、資金が市場に行き渡ることなので

 日本の医療制度の最大の問題点は、偏向にあります。肝心なところに、資金が行き渡っていない。
 医療の重要性は、患者の意見をどこまで吸い上げられるかです。
 慢性的な病気の患者と家族というのは、ある意味で専門家以上に専門家です。
 患者と家族を組織化できれば医療の基礎は出来上がります。



                    


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